ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群 Goreme　National Park and Rock Site of Cappadocia

カッパドキアはトルコ、アナトリア高原地帯に広がる奇岩でできた大地。「妖精の煙突」と呼ばれるキノコの様な形状の奇岩は、エルジェス山の火山灰や土砂が堆積し、それが何万年もの間風雨にさらされてできたもの。地下には3世紀頃、ローマ帝国によって弾圧された初期キリスト教徒が住み着いたカイマクルやデリンクユという都市がある。内部は10～12層以上に分かれ、教会、厨房、墓地、ワインの醸造所まであったというが、未調査の部分も多い。ギョレメ国立公園にも当時の町があり、フレスコ画が描かれた岩窟教会が見学できる。自然が造り出した奇観と、初期キリスト教徒たちの敬虔な思いがこもった岩窟群は、この地でしか見られない希少な景観。